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副会長兼、編集長です

美馬棒銀の落とし穴

先日紹介した美馬棒銀を意識しすぎて失敗した将棋を紹介。角換わり棒銀対策で一番嫌な変化が、棒銀を繰り出した後に3三の銀を2二に引く銀交換拒否!1五の銀の活用が見込めず組み替えに苦労することになる。そんなこともあり、角換わりでは左図のように△2二銀のまま待機するのも有効な手順となる。飛車先交換できてラッキーと

▲2四歩 △同歩 ▲同飛 △3三角
▲2六飛 △8六歩 右図

右図の△8六歩が厳しく先手の左金、▲7八金の省略を咎めている。
ちなみに▲2六飛に変えて▲3四飛は△2八歩がある。

自分の学習能力の低さから同じ手順を3度も食らっている。もう引っかからないぞorz

ノーゲーム・ノーライフ 7巻

6巻発売から1年ちょっとぶりの新刊発売。
将棋とは全然関係ないじゃんと思われるかもしれない
ゲーム→将棋という繋がりではなく
作中に登場する準ヒロイン?ステファニー・ドーラの作中での愛称がフテフである。ネット検索すると気づく方も居るかもしれないが「捨て歩」作中でも手筋のフテフが要所要所にある。

この7巻久々に出てよかったのだが、8巻に続く内容になっており、1年待てたからもう8巻まで待つのも手である。

嬉野流に初遭遇

先手専用の戦法と思っていたが、後手の嬉野流に遭遇。
経験上、引き角や鳥指し対策と同様中飛車からの速攻5筋交換が有効では無いかと考えているが、塚田スペシャル風に指してみました。ただゆっくりしていると2枚銀で押さえ込まれるため、飛車先交換は相手が飛車先以外の歩を突くのを待ってから決行!右図で1歩得確定。実際に指してみると手作りが難しいことを実感。研究の中でいい手を見つけたい。

手元のデータベースでは初手▲6八銀はあるものの狙いは変則的な中飛車が多く、嬉野流となるものは2014年末くらいから、2015年の出現数は9828局中35局であるが、使い手は少ないようだ。

美馬棒銀

角換わり棒銀から。後手の△5四角に対して▲2六飛として左図。定跡手順は▲3八角では?と思われるかもしれませんがよく見ると先手の左金が6九のままになっており、その一手が入っていないために△7三銀が間に合っていません。
※後手の右銀は7二の場合もあります。

左図以下
△4四銀 ▲2四歩 △3五銀 ▲2八飛
△2四歩 ▲5五角! 右図

定跡との少しの違いを突いた▲5五角が飛香取りの痛打だ!
この手順も先日紹介した「超急戦!!殺しのテクニック」に書かれている。美馬棒銀の美馬とはアマ強豪の美馬さんの活躍によるところらしい。長年将棋倶楽部24で対局をしているがこの定跡が使えたのは一手損角換わりが流行りだしてからで左図の同一局面は207625局中わずか8局www内6局は自分である。
ちなみに後手の最善手は右銀を上がる前に△7四歩!次の△7五歩が先手の左金を上がっていないことを咎めている。

簡単に通常形に戻るので知ってて損は無い戦法である。

角換わり早繰り銀

実戦から後手だったのだが、相手の方針転換もあり珍しい左上図の相早繰り銀の同型となった。今でもたまに読み返す「超急戦!!殺しのテクニック」を思い出しながら進めて右上図へ。ここから▲2三歩成△同金▲2六飛△2四歩▲3五歩となり、おかしいことに気づく。次の▲4五角が受けにくい・・・。実戦は何とか誤魔化して勝ち。対局後本を読み返すと、右上図で△2六歩ではなく△2七歩▲同飛△2六歩▲同飛△4四角から左下図。△4四角が好手で香車を取り▲2三歩成からの反撃に竜取りの△2二香!右下図の△2二香は記憶の中にあったが実現できずでした。

参考にしている棋書は1988年発行。定跡が進歩しても第一線で使える良書である。

角交換四間飛車破り

角交換四間飛車には屋敷九段の定跡書を参考に急戦で対抗している。
囲いが薄く感覚的に指しにくそうな手順もあるのだが、長年、対振り飛車は急戦を指し続けていたので自分の棋風にも合っていました。この定跡書入手以降はいい戦果を上げている。
左図の角打ちが定跡書に載っていない手。実戦は以下

▲2六飛 △2二飛 ▲7七銀 △2四歩
▲同歩  △同銀  ▲6六角 投了まで

右図の▲6六角が痛打で後手陣は受けがない。△2四歩が指しすぎの敗着。対局後、激指で検証したところ左図の△5四角が疑問手。さらに続く▲2六飛も疑問手らしい・・・。本筋は左図からは▲5八金と玉を安定させて角をいじめていくのが良いようだ。

彩向陽@三重県菰野町

さくら総合研求会10周年記念合宿で利用した三重県菰野町「彩向陽(いろどりこうよう)」。旧名の「グランドホテル向陽」の方が馴染みが強いかもしれない。

合宿で利用した部屋が丁度タイトル戦が行われたこともある「丹頂の間」だったらしく貴重な体験ができました。御在所ロープウェイもすぐ近くにあり、1年を通して観光を楽しむことができる。

ホテル内にはタイトル戦の際に揮毫された色紙もあり温泉、食事、観光と楽しめる宿でした。

初手▲5六歩対策

初手▲5六歩!中飛車からいつでも5筋の歩を交換する形になり、居飛車としては常に警戒が必要である。そこでお勧めなのが2手目△4四歩!狙いは右図のように△4三金を間に合わせるためである。後手が振り飛車党なら△4三銀から向飛車に振りやすくなる。
居飛車は下図のような穴熊が狙いである。早々に穴熊宣言をするような指しまわしだが、形を限定させたと思えば悪くないと思う。

150716-3