2手目までの下図の採用率推移をみると面白い結果がわかった。初手▲7六歩が減ったのだが、全体的に減っているのではなく初手▲7六歩、2手目△3四歩のみが減っているのである。▲7六歩△8四歩、▲7六歩△その他、▲2六歩△その他の3点については2015年より微増であるが、変化なしとみて差しさわりない。
理由は推測の域を出ないが、初手から▲7六歩△3四歩は横歩取り、相振り飛車をイメージさせる。振り飛車党は振り飛車党のままと考えれば、横歩取りを指していた居飛車党が初手▲7六歩をやめる。後手の場合、横歩取りよりも角換わり、矢倉を志向するために、全体的に採用率が減らずに▲7六歩△3四歩のみが減少したと考える。
初手▲2六歩に転向したものの横歩取りに近い相掛かりよりはと、2手目△3四歩の方が若干多い状況でしょうか?
2019年-2020年の結果を見ると、このまま横ばいとなっています。2021年にどういう挙動となるのか楽しみである。