その3の続き でゴキゲン中飛車▲5八金右超急戦△5七歩の変化について
引き続き△3三角の前に△5七歩と打たれた場合の変化。第1図で▲6六香が目に付くが△5七歩を咎める手として第1図で▲6三桂成がある。第2図は当然△同玉で狙いの▲1八角!第3図が気持ちのいい端角だ。この王手を受ける手段が5四に桂か銀を受けるしかなく、▲5五歩の追撃が厳しいのだ。以前、将棋ウォーズにて第3図で投了されたこともあり、ゴキゲン中飛車側からみると戦意を消失するレベルなのかもしれない。
その3の続き でゴキゲン中飛車▲5八金右超急戦△5七歩の変化について
引き続き△3三角の前に△5七歩と打たれた場合の変化。第1図で▲6六香が目に付くが△5七歩を咎める手として第1図で▲6三桂成がある。第2図は当然△同玉で狙いの▲1八角!第3図が気持ちのいい端角だ。この王手を受ける手段が5四に桂か銀を受けるしかなく、▲5五歩の追撃が厳しいのだ。以前、将棋ウォーズにて第3図で投了されたこともあり、ゴキゲン中飛車側からみると戦意を消失するレベルなのかもしれない。
ゴキゲン中飛車に▲5八金右超急戦の変化で第1図と△5七歩とされることがある。またのちの変化に合流しやすい変化として第2図で△5七歩とするのもある。
第1図は手元のデータベースでは19?10、第2図は14?6。ともに先手が大幅に勝ち越している。古くは2001年の棋譜であったので昔から指されているようだ。
第1図、第2図とも▲同金なら△3五角の狙い。序盤は飛車よりも角の格言に従えば▲4六角と合わせるのもあり、こちらの変化は数は少ないものの3ー0。先手が全勝であるが実際は2枚角を避ける傾向にある。
第1図ではほぼ▲6八金寄なのだが、第2図の場合▲2一飛成と踏み込む変化もあり、この変化は3ー3の五分だ。ゴキゲン中飛車側にしてみれば変化の少ない第1図を選択するのが本筋であろう。
その1の続き
中飛車からの5筋速攻も、左図となれば落ち着いてしまい、5四の歩が負担となる。左図までに飛車先を保留するのもあるが、▲9七角-▲7七桂のような変化が気になるので、早めに飛車先を伸ばすようにしている。
4枚穴熊ということもあり、攻めることは難しいが、右図のように固さを生かして飛車角交換を強要して十分だと思う。後手なので千日手は大歓迎の気持ちでいくといいかも。
実戦はこの後、下図の△8八歩が間に合う展開となった。
▲同角は△8四飛▲7七角△8八歩▲同角△8六飛で飛車先突破となるため、
▲5四歩から△同飛▲5五銀△8九歩成▲5四銀△同金の2枚となり押し切った。
先手の初手▲5六歩に△4三歩!以前紹介した初手▲5六歩対策である。左図となれば、5筋交換の心配が無く、相穴熊となることが多い。右図の急戦が気になるところだが、無理攻めのため気にすることは無い。・・・続く
実戦から、中飛車からの逆棒銀にまた遭遇。相手のクリックミスもあり前回先後逆ではあったが同一局面になる。
前回は勝ったものの変に受けたため振り飛車の引き角+飛車を呼び寄せてしまったが、その後の研究で棒銀を放置した方が良さそうだったため右図のように棒銀を呼び込むことにしました。端は制圧されたものの駒の働きと堅さにものを言わせて作戦成功。
激指での検討でも逆棒銀は辛いものがあるようだ。
ゴキゲン中飛車には▲5八金右超急戦を多用している。居玉のままの超急戦を指したいのだが、図の局面で△3二金とされると持久戦になる。△3二金の局面で▲3四飛と横歩を取って歩得できればいいのだが、昭和初期の横歩取り定跡では先手が良くないとされている。
2014年と2015年の状況を調べてみると
図の局面
2014年 31勝22敗
2015年 29勝26敗
図から△3二金
2014年 7勝7敗(内、十傑は2勝0敗)
2015年 7勝4敗(内、十傑は3勝0敗)
手将棋の持久戦のため構想が重要である。十傑では全勝していることから慎重に指せば後手は左金が囲いから離れるため居飛車がよくなりやすいのではないかと思う。
将棋倶楽部24での対局から。先手居飛車がえんじゅである。角道を止める昔ながらの中飛車だと思っていたら左図の△8二銀!クリックミスかなと思っていたらするすると繰り出されて対応に困ってしまった。下手に受けようとすると後手は飛車を9筋8筋に転換して逆棒銀。しかも△4二角も見えているため受けにくい。藤井システムの思想を取り入れた良い作戦だと思う。