角換わり棒銀から。後手の△5四角に対して▲2六飛として左図。定跡手順は▲3八角では?と思われるかもしれませんがよく見ると先手の左金が6九のままになっており、その一手が入っていないために△7三銀が間に合っていません。
※後手の右銀は7二の場合もあります。
左図以下
△4四銀 ▲2四歩 △3五銀 ▲2八飛
△2四歩 ▲5五角! 右図
定跡との少しの違いを突いた▲5五角が飛香取りの痛打だ!
この手順も先日紹介した「超急戦!!殺しのテクニック」に書かれている。美馬棒銀の美馬とはアマ強豪の美馬さんの活躍によるところらしい。長年将棋倶楽部24で対局をしているがこの定跡が使えたのは一手損角換わりが流行りだしてからで左図の同一局面は207625局中わずか8局www内6局は自分である。
ちなみに後手の最善手は右銀を上がる前に△7四歩!次の△7五歩が先手の左金を上がっていないことを咎めている。
簡単に通常形に戻るので知ってて損は無い戦法である。
実戦から後手だったのだが、相手の方針転換もあり珍しい左上図の相早繰り銀の同型となった。今でもたまに読み返す「超急戦!!殺しのテクニック」を思い出しながら進めて右上図へ。ここから▲2三歩成△同金▲2六飛△2四歩▲3五歩となり、おかしいことに気づく。次の▲4五角が受けにくい・・・。実戦は何とか誤魔化して勝ち。対局後本を読み返すと、右上図で△2六歩ではなく△2七歩▲同飛△2六歩▲同飛△4四角から左下図。△4四角が好手で香車を取り▲2三歩成からの反撃に竜取りの△2二香!右下図の△2二香は記憶の中にあったが実現できずでした。
参考にしている棋書は1988年発行。定跡が進歩しても第一線で使える良書である。
将棋倶楽部24東京道場の勝率調査をしてみました。
ほぼ毎月十傑と高段者レーティング2100点以上の棋譜を収集。 十傑は偏りが少ないよう、1人あたり月50局くらいで収集した。次の結果は年毎の先手勝率。
※2015年は6月までの結果
※対局者の点数差が少なくなるように収集しており点数差400点で点数が低いものが先手になるような棋譜は含まない。
年 十傑 高段者
2015 0.582 0.539
2014 0.530 0.529
2013 0.522 0.507
サンプル数はこんな感じ
年 十傑 高段者
2015 1332 1371
2014 2226 2635
2013 1316 1666
2015年は十傑の先手勝率が非常に高い。
原因を究明に思いつく局面検索をしてみるがよくわからなかったが、大雑把ではあるが図のような10手以内に角換わりでは大幅に先手勝利が高いことがわかった。
2015年の王位戦挑戦者は広瀬八段。四間飛車穴熊で一躍有名になったのも5年前の話。
四間穴熊対策には左美濃から銀冠に組んで対抗していたのだが、広瀬八段の活躍からは左図のような△6五歩型が激増。居飛車は▲6六歩からの反発が一般的だが、不満に思い研究してみた。
左図から▲6八銀?▲7九銀ー▲8八銀と引き寄せ振り飛車に玉頭を攻めさせる。
▲5五角?▲6四角から▲5三角成を見せて右図の▲7三歩!出来すぎな局面だが、将棋倶楽部24三段クラスでも有効だ。
広瀬八段の著書でも△6五歩型に力を入れて解説している。▲6六歩を反発しなければ振り飛車の銀活用が難しくまた金も浮き易い。相手にしない方がいいように思うがどうだろうか?
途中の▲8八銀では▲6八金右の方が離れ駒が無く本筋だろう。
江戸時代からある定跡、横歩取り△4五角戦法
定跡手順は図の▲8七歩に変えて▲2四飛であるが
私は▲8七歩を多用している。
「羽生の頭脳」には左図の局面で後手有望と書かれているものの具体策は書かれていない。
実戦の採用率をデータベースで調べてみることにした
※データベースは個人的に将棋倶楽部24 2000点以上を中心に収集している棋譜データベースです。
○2014年
全12015局中、左図の一手前まで44局
そのうち▲8七歩としたのは3局
○2015年
9130局局中、左図の一手前まで33局
そのうち▲8七歩としたのは1局
激レアであるw
この2年間で4局あるうち自分の対局が2局www
左図以下よくあるのが
△7六飛▲7七銀△同飛成▲3二飛成△同銀▲7七桂 右図
次の▲6五桂で後手がほぼ受けが無い不思議w
左図の対策について書かれている書籍は自分の持っているものでは、「横歩取りは生きている」だけである。
自分の土俵で戦えること間違いなしのお勧め戦法だ♪
お勧めのAndroidアプリの紹介。
棋譜再生アプリ「momonoki」だ!
このアプリは、ネット上で無料中継されている棋譜を読み込み簡単に再生できるところである。プロのタイトル戦が解説付きでみられる。
また、「名人戦棋譜速報」の会員の方はこのアプリ経由で棋譜を鑑賞することもできる。
時期により対局数が少なく新着棋譜が少ないこともあるが、そんなときはアプリから直リンクされている「将棋の棋譜データベース」からチョイスすれば、毎日楽しめるアプリである。
5月24日は愛知県アマ竜王戦があります。
大会参加費は3000円で日本一高額だ。ちなみに同額で群馬県、三重県となっています。
参加費について愛知が高額なのを知ったのは転勤族のTさんの「愛知から離れるほど参加費が安くなる」情報より。日本将棋連盟の大会情報を確認したら上の結果になっていました。Tさんの情報によると弁当付きの大会が多いらしく、愛知の弁当なし3000円には驚いたと言っていました。弁当情報までは調べ切れなかったので弁当の有無は不明。
東京2700円、大阪2000円。愛知の会場費が異常に高いのだろうか?参加人数の問題と思うかもしれないが以前はさらに高く3500円。10年前は代表決定戦に100名以上居た参加者は、2012年では60名台であった。
前回作ったグラフはごちゃごちゃしていたので
対局者サンプルが100人くらいになるようにまとめてみました。全体的に似た傾向で4週目からガクッと下がっているようです。
週単位で何割くらい対局すればいいかの目安になりそうなグラフ。リーグ表を見ると24局、週平均4局ペースだが、3週で6割ペースの5局消化が現実的なのかなと思います。
第20期24名人戦も終わり棋譜収集
その際、初段以上の対局情報も収集しグラフ化してみた
リーグ毎の日ごとグラフ
ごちゃごちゃしてわかりにくいので週単位でみてみる
基本割合が下がるようだが
3週までが横ばいで以降は対局割合が減っているようだ。
スタートダッシュが大事だね♪
最後に曜日単位もグラフ化
リーグでの差は無さそうな結果を期待したのだが
高段者は金曜と土曜の差が大きい
社会人が多いのかもしれない
将棋倶楽部24の第20期24名人戦予選データをまとめてみました。60人リーグと15人リーグを段位でひとくくりにしてあります。60人リーグは四段以上は全て、三段以下は300局くらいを適当にチョイス。15人リーグは初段まで全て棋譜収集しました。中断対局は王手放置、相手番での投了などの反則です。
戦法の傾向分析は後日行う予定。高段者は先後を苦にしないようである。
愛知県を中心に活動する将棋も指すサークル@通称:さくら総研