都築望 のすべての投稿

データを活かそう

日本アマチュア将棋連盟で18年くらい連載していた。「データを活かそう」は2015年12月1日発行の第304号にて最終回を迎えました。
最後なのに、いつものような内容で原稿が載っています。例年この時期はコミケの宣伝も兼ねているけど書き忘れwww
毎月締め切りが来るのは大変でした。原稿は1行全角12文字×37行。図面1つで11行相当、短いようで毎回苦悩して将棋ネタを探していました。
ここ数年は、将棋倶楽部24で収集した棋譜をもとに検証していました。

連載のきっかけは、大会の際に付けていた対局メモを理事の西村さんが目をつけ、原稿を書くことに。対局メモには対戦相手、先後、振り駒、戦型など。自分の得意、不得意戦法の分析、振り駒すると後手になりやすいなどなど。ベイビーステップの丸尾くんみたいだな。

雨にも負けず、風にも負けず、恋愛にも失恋にも、気分が乗らなくても原稿を書かなければいけないというのは大変でした。

今まで読んでくださった方、ありがとうございました。今後は、このHP上でひっそりと活動を続けていこうと思います。

詰将棋パラダイス

詰将棋専門月刊誌「詰将棋パラダイス」月刊誌であるが書店での扱いは限られているため、知らない方も多いと思う。
WEBサイトスマホアプリ、マイコミからは紙面で掲載された詰将棋をまとめた本も出版されている。
1手詰でも油断ができず、私は9手詰くらいまでしか解いていなかった。

春日井将棋大会のブログにも書いたが2011年12月発行の詰将棋パラダイスのリレー随筆で執筆した経緯もある。

アマレン

日本アマチュア将棋連盟 通称アマ連

将棋倶楽部24で指された方ならご存知のレーティングを20年以上前から採用しており、日本全国でレーティング大会を催し棋力の数値化管理をしている。

1992年頃、高校生のときから参加しておりその縁もあって機関誌「アマレン」の「データを活かそう」をかれこれ15年以上執筆している。もうネタがないので誰かにバトンタッチしたいのだが・・・。
本部が三重県四日市にあり学生時代はアマチェア将棋の全国大会棋譜をPC入力したり、中日本名棋会、岐阜、岡崎の3会場で大会補佐や主催をしたこともありました。

アマ連レーティングの最大の特徴は切れ負け将棋ではないことである。他の大会では時間の関係で30分切れ負けのため最後は形勢よりも時計のたたきあいということもあるが、30分切れたら30秒の考慮時間がある。終盤の力も付いていいと思う。
愛知の主なレーティング大会は毎月1回下の会場で行われており、三重、愛知と転戦を繰り返せば毎週土日出場することも可能である。

江南将棋大会
愛岐会
名南将棋大会
小牧将棋大会
春日井将棋大会

スマホアプリ 将棋盤-棋譜研究アプリ

150811

お勧めAndroidアプリの紹介
無料中継棋譜観賞用にmomonokiを以前紹介したが
2015年8月11日時点でアップデートが行われておらずmomonokiでは、棋譜でーたべーすの棋譜を鑑賞することができない。
そこで、今回紹介するアプリ「将棋盤-棋譜研究アプリ」を紹介する。アプリ名にひねりはありませんが、棋譜でーたべーすの棋譜が鑑賞できるようです。条件検索も可能で大変便利です。
棋譜の再現時タップする位置が将棋盤の右側が一手進む、左側が一手戻るとなっているのが慣れるまで使い辛さを感じるが棋譜並べには最適なアプリだと思う。

第56期王位戦第3局の横歩取り

王位戦第3局は横歩取り。最近は先手では青野流、後手では横歩取らせ△2三歩戦法を多用し流行に詳しくなかったのだが、左図では▲7七角というのが流行らしい。

左図の局面は10841局中34局▲12勝△22勝。ここから▲7七角への分岐は11局▲5勝△6勝。流行に?を付けたくなるが十傑のみで調べてみると左図は12局▲7七角への分岐は8局。十件は対局者数が少ないことから人による偏りかと思ったのだが、採用者に偏りは感じなかった。

狙いは右図のような先手陣。低く堅く囲う狙いである。今後、一般にも広がる戦法だと思う。

ちなみに王位戦とどこまで同一局面があるのか調べてみると右図の36手目まで一緒でした。

初手▲7八飛戦法

2014年の24名人戦で遭遇した将棋より。初手▲7八飛戦法。
2手目の△3二飛には何度か遭遇したが初手からでもあるのかと、飛車先を伸ばして通常の三間飛車かと思っていたら図の局面。
飛車先交換を許しても、角筋を開けたまま石田流の狙いのようだ。実戦は以下△8六歩から歩交換をしたものの戦果は上がらず負け。
同一局面が無いかと探してみたら、2013年以前は2局だけ、今年集めた棋譜では32局。全体の0.36%であるが今年延びる戦法なのかもしれない。
先手は陣形が低いため飛車交換を強要されることもあり居飛車に苦労が多そうある。

2015年度は10841局中26局で採用率0.24%でした。

アマレン285号掲載「データを活かそう」より加筆

150805

先手勝率上昇中

将棋倶楽部24東京道場の勝率調査をしてみました。
ほぼ毎月十傑と高段者レーティング2100点以上の棋譜を収集。 十傑は偏りが少ないよう、1人あたり月50局くらいで収集した。次の結果は年毎の先手勝率。
※2015年は6月までの結果
※対局者の点数差が少なくなるように収集しており点数差400点で点数が低いものが先手になるような棋譜は含まない。

年  十傑 高段者
2015 0.582 0.539
2014 0.530 0.529
2013 0.522 0.507
サンプル数はこんな感じ
年  十傑 高段者
2015 1332 1371
2014 2226 2635
2013 1316 1666

150717

2015年は十傑の先手勝率が非常に高い。
原因を究明に思いつく局面検索をしてみるがよくわからなかったが、大雑把ではあるが図のような10手以内に角換わりでは大幅に先手勝利が高いことがわかった。

四間穴熊対策

2015年の王位戦挑戦者は広瀬八段。四間飛車穴熊で一躍有名になったのも5年前の話。
四間穴熊対策には左美濃から銀冠に組んで対抗していたのだが、広瀬八段の活躍からは左図のような△6五歩型が激増。居飛車は▲6六歩からの反発が一般的だが、不満に思い研究してみた。

左図から▲6八銀?▲7九銀ー▲8八銀と引き寄せ振り飛車に玉頭を攻めさせる。
▲5五角?▲6四角から▲5三角成を見せて右図の▲7三歩!出来すぎな局面だが、将棋倶楽部24三段クラスでも有効だ。
広瀬八段の著書でも△6五歩型に力を入れて解説している。▲6六歩を反発しなければ振り飛車の銀活用が難しくまた金も浮き易い。相手にしない方がいいように思うがどうだろうか?

途中の▲8八銀では▲6八金右の方が離れ駒が無く本筋だろう。

横歩取り △4五角戦法対策☆その1

江戸時代からある定跡、横歩取り△4五角戦法
定跡手順は図の▲8七歩に変えて▲2四飛であるが
私は▲8七歩を多用している。
「羽生の頭脳」には左図の局面で後手有望と書かれているものの具体策は書かれていない。
実戦の採用率をデータベースで調べてみることにした
※データベースは個人的に将棋倶楽部24 2000点以上を中心に収集している棋譜データベースです。

○2014年
全12015局中、左図の一手前まで44局
そのうち▲8七歩としたのは3局

○2015年
9130局局中、左図の一手前まで33局
そのうち▲8七歩としたのは1局

激レアであるw
この2年間で4局あるうち自分の対局が2局www
左図以下よくあるのが
△7六飛▲7七銀△同飛成▲3二飛成△同銀▲7七桂 右図
次の▲6五桂で後手がほぼ受けが無い不思議w

左図の対策について書かれている書籍は自分の持っているものでは、「横歩取りは生きている」だけである。
自分の土俵で戦えること間違いなしのお勧め戦法だ♪

棋譜再生アプリ@momonoki

150530

お勧めのAndroidアプリの紹介。
棋譜再生アプリ「momonoki」だ!
このアプリは、ネット上で無料中継されている棋譜を読み込み簡単に再生できるところである。プロのタイトル戦が解説付きでみられる。
また、「名人戦棋譜速報」の会員の方はこのアプリ経由で棋譜を鑑賞することもできる。

時期により対局数が少なく新着棋譜が少ないこともあるが、そんなときはアプリから直リンクされている「将棋の棋譜データベース」からチョイスすれば、毎日楽しめるアプリである。