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第22期24名人戦予選まとめ@データを活かそう

第22期24名人戦の本選が2017年2月10日よりはじまりました。本選前にまとめたかったが、遅ればせながら予選有段者の対局数、勝率、対局状況をまとめてみました。

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12人リーグは対局数も少ないので参考にして欲しい。目につくのは後手勝率が全体的に高いことだ。24名人戦ではレーティング差400点以上あっても、自動振り駒で先後決まるため、点数差が大きいための偏りはないものと考えられる。勝率の算出は勝敗のついていない「その他」を除いたものである。「その他」は千日手、中断などである。

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上は各段位の週別の対局数、下は日にち別の対局数である。最初の3週で対局数を稼ぐのは例年の傾向どうりかなと。金曜日の対局数は若干低そうであるが、思ったほど差は感じられなかった。

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過去データがある程度たまったら、長期分析も行いたいと思っています。

対四間飛車▲4五歩早仕掛け

対四間飛車▲4五歩早仕掛けから。(後手なら△6五歩早仕掛け)

最近、将棋ウォーズにて三間飛車の変化から第1図となることが6回発生。原因は2016年4月からのNHK将棋講座「村山 慈明の知って得する序盤術」だと思われる。たまたま見ていたら、四間飛車vs居飛車急戦▲4五歩早仕掛けにて四間飛車側の裏定跡として第1図のような▲7四銀が紹介された。四間飛車の左金が5八だったか、4七だったかは定かではないのだが、4七金なら第2図となる。

狙いは▲6三歩からの攻め合い。▲7三銀成‐▲6五桂の用も見ており居飛車側は対応を知らないと対策に苦慮する。この▲7四銀は定跡書では見かけないが2000年頃、学生準名人になった後輩に第2図を指され一時期研究していたものの約15年ぶり、細かい変化なんて覚えていないwww対四間飛車では先手:左美濃、後手:居飛車急戦で対抗しているので、当時の棋譜を並べなおしてみようと思う。手元の最古の棋譜は2000年5月11日でした。

続く

ぴよ将棋

最近多用しているAndroidアプリ「ぴよ将棋」。以前の認識は対局と棋譜検討用アプリと思っていたが、将棋ウォーズで指した棋譜を呼び出す機能があり重宝している。棋譜自体はパソコンで定期的にダウンロードしているのだが、ワンクッションあり対局直後に検討したいときは手間が多かったのが、「ぴよ将棋」なら手軽にできる。またCPU棋譜検討で形勢判断できるのも良い。

棋譜中継機能もあるが、使いやすさは「momonoki」の方が解説が読みやすくよかった。しかし他アプリとの連携も便利で活用範囲が広いように感じた。

第57期王位戦第3局☆横歩取り

王位戦第3局は先手羽生王位の横歩取り(実況棋譜リンク)となった。名人戦以降、羽生王位は横歩取りで勝てていないので、どういう展開になるのか楽しみなところである。第1図の局面を手元の将棋倶楽部24の2016年データベースで調べたところ18局▲10勝?△8勝。1局除いて十傑ばかりである。指している人は、バラけているので十傑の中での流行なのか?ちなみに1手前の局面は29局▲16勝?△13勝でやはり十傑ばかりだ。先手の3八銀型が珍しいようだ

そして封じ手の局面である第2図は将棋倶楽部24の2016年データベースでは3局▲1勝?△2勝だった。

以下▲4六角が2局▲1勝?△1勝と▲7三歩が1局▲0勝?△1勝だ。棋譜を並べてみると攻め合いになると先手は5筋に殺到される変化が多く辛いようだ。後手は金(かな)駒を渡しても桂香を5筋へ足すだけで一気に先手が崩壊しているように感じた。

明日の2日目、羽生王位の封じ手は▲4六角と予想する。そこから△1九角成からの攻め合いでどうなるのか?楽しみである。

きmきm金戦法 その4

アクセスログをみると「きmきm金」の需要が高いようなので将棋ウォーズでの実戦棋譜を公開します。

玉頭に歩の拠点作られると大変。でも早めに△7三歩としてしまうと攻め味がなくなってしまい、兼ね合いが難しいところ。

関連リンク

相横歩取り その3

その2の続き

第7図の△5一金で先手のが攻めが難しい局面であると思ったが、

第7図以下▲5五馬△2八と▲8二飛・・・第8図

第8図の▲8二飛が詰将棋の邪魔駒消去みたいな手順で、馬と飛をチェンジ!第8図で後手の持ち駒が悪く適当な受けがない。

ということで、戻って第1図で▲7三歩は好手ということになる。単純に知名度が低いだけなのか、採用率の高い▲3六歩の方がより良い手なのだろうか?相横歩取り その4では▲3六歩の変化を検討してみる。

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その4へ続く

相横歩取り その2

相横歩取り その1の続き

△2七角には▲7三歩があり、「羽生の頭脳」では先手の一手勝ちとあるが、それは攻めあった場合で、攻めあわず第2図で△4二玉からしばらく受けに回るべきである!とは「続横歩取りは生きているー上巻ー」にあるものの先手の、と金攻めを先受けした第3a図は次の▲2四銀で受けが難しいように思うがどうだろうか?どう一手勝ちなのか進めてみると

第3図以下
△5二金▲6一飛△2八と▲6二と△2九飛・・・第4図

攻めあってお互い怖い形なのだが、格言に逆らって先手は王手王手で迫ります。

第4図以下
▲5二と△3三玉▲5五馬△4四歩▲6八玉・・・第5図

第5図で先手玉は上部が厚く先手がいいように思う。ちなみに「続横歩取りは生きているー上巻ー」では第6図のように徹底防戦を紹介している。

この手順なら先手が一手勝ちっぽいのだが、第3図で△5二金ではなく△5一金(第7図)が飛車+と金の攻めを緩和しているようで、これを嫌って先手は第2図の▲7三歩を指していないように思うが、私のデータベースの勝っている将棋を並べたところ、いい返し技があった。

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その3へ続く △5一金(第7図)対策

相横歩取り その1

飯島栄治プロの「研究で勝つ!相横歩取りのすべて」を購入してから相横歩取りの飛車角総交換を受けて立っている。終盤のかなり深いところまで研究されており知っていたもの勝ちのイメージの強い戦法だ。

将棋ウォーズで2局、第1図の△2七角を指される。第1図に変えて△3八歩の方が主流だと思っていたので、初めて指されたときは戸惑ってしまった。△2七角と△3八歩での勝率は次のようになっている。※類似局面▲8二歩を使う将棋も含める

  • △3八歩 78局 先手44勝-33敗
  • △2七角 67局 先手33勝-34敗

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飯島栄治プロの「研究で勝つ!相横歩取りのすべて」で調べてみると84頁にあとで紹介するとあるのに、どこにも載っていない・・・。「羽生の頭脳」では第1図以下▲7三歩から先手の一手勝ち、続横歩取りは生きている上巻でも、▲7三歩が好手とされているのだが、データベースを調べてみると▲7三歩は割合が低い。飯島栄治プロの著書でも最近研究されているとあったことから、▲3六歩の変化について書こうとしていたのかもしれない。

  • ▲3六歩 30局 16勝-14敗
  • ▲8一馬 13局 5勝-8敗
  • ▲7三歩 4局 1勝-3敗

その2へ続く

岐阜と三重のタイトル戦対局場☆21世紀分

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愛知のタイトル戦対局場☆21世紀分 に引き続き愛知県と接している岐阜県と三重県のタイトル戦対局場まとめです。

私が個人的に行ったことがあるところは次の4つ

岐阜県の水明館、三重県の彩向陽(旧グランドホテル向陽)、戸田家は学生の時、20年ほど前だと思うが将棋世界、週刊将棋を読んで覚えていたのだが、改めて書き出してみると思いのほか少なかった。羽生七冠達成工以降タイトル戦の誘致が増えたと記事で見たことがあったので、昔に比べ割合が減っているのかもしれない。今のところ20世紀分を調査する気力がないので検討はしませんwww

タイトル戦でみてみると名人戦、竜王戦、王位戦のみ。王位戦は三社連合、中日新聞の本社愛知を中心に中部地区を1か所担当しているようで下の表をみると愛知、岐阜、三重を中心に東海エリアを担当しているようだ。

  • 王位戦 中日新聞担当分

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愛知のタイトル戦対局場☆21世紀分

2001年から2016年3月までの7大タイトル戦の宿、対局場をデータベース化してみました。目的は、家族旅行でタイトル戦の会場になった場所の近くへ行った際、見逃さないためである。

地元愛知をチェックしてみると4か所。ホテルフォレスタは2005年以降ほぼ毎年棋聖戦の会場になっている。銀波荘もほぼ毎年だが、毎日新聞系の名人戦、王将戦と中日新聞(三社連合)系の王位戦が行われている。

個人的な来訪状況は次のようになっている

  • ウェスティンナゴヤキャッスル:前職の創立記念で利用
  • 粛海風:従妹の結婚披露宴で利用
  • ホテルフォレスタ:大盤解説会で数度来訪
  • 銀波荘:行ったことない

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