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研究で勝つ!相横歩取りのすべて

相横歩取りは誘導しなぎが、先手後手で横歩取りをメイン戦法にしているので購入してみた。ざっと立ち読みしてみると▲4六角からの激しい変化も詳しく掲載されている。羽生の頭脳と合わせて読めば相横歩取りは十分勉強できる。

本文中には参考として羽生の頭脳について書かれているが一か所だけ「横歩取りは生きている」についても書かれている。「横歩取りは生きている」は横歩取りの古今について書かれた定跡書で書店では売られていない本なんだけど・・・。羽生の頭脳、横歩取りは生きている、続横歩取りは生きている上下巻、と本書があれば横歩取りマスターに近づけるかも♪

先手で△4五角戦法

将棋ウォーズの実戦から。自分の後手番で第1図の▲9八香!3分切れ負け将棋なのに一瞬固まるも、経験のある形なので、先手番で第2図の△4五角戦法を狙っている。通常の横歩取り△4五角戦法では飛香取りの角があるのだが、事前に香車を逃げているのが主張である。その変化をわかったうえで香車を取りに行かない「横歩取り △4五角戦法対策」に誘導して実戦は圧勝した。

手元のデータベースを調べてみると第1図の同一局面が12万局中5局のみwww△4五角戦法に自信があるなら誘導するのはありかも。

横歩取りは活きている@その5

横歩取りは活きている@その4の続き
先手が▲2三角成△3四角に▲同馬△同銀▲5三角△2四角で左上図。後手は△2四角と打ちたくないところだが今のところいい手が無さそうだ。
以下▲7五角成から△3三桂に先手が玉を囲うのは右上図の△4五桂で後手の攻めがきつい。
なので、左下図のように▲2五歩と桂馬を誘導するのもありそうだ。△同銀は▲2三金が痛打となるため△同桂とする。▲2六桂と桂取りだが右下図の△2八歩が入れば先手に飛車を打ち込む隙ができそうなので後手がいいように思う。

横歩取りは活きている@その4

横歩取らせ△2三歩戦法の一変化。▲4五角には左上図の△5四歩が好手。▲同角の変化は定跡書に書かれているが▲2三角成の変化は詳しく書かれておらず△3四角の角交換をして後手良しらしいが方針を知らないと苦労する。
右上図のように▲2四歩も対策を知らないと悩ましい。
左下図で感覚的に指しにくい△2五飛が最善手。以下▲3四馬△同銀▲1六角△2四飛▲1五金の右下図で技が掛かったようだが銀を取られても飛と金銀の2枚換えなのだが・・・

踏み込んで下図の△2七歩まで進めば後手優勢である。

150915-5

横歩取りは活きている@その3

横歩取らせ△2三歩戦法をさけられ先手に飛車を引かれることがある。そんなときは後手だけど自分から横歩を取ることもある。
左上図から△7八飛成▲同飛の右上図に度々なる。江戸時代から緩手とされる手だけにほぼノーマークwww2筋は既に歩交換を済ませてあるから、ひねり飛車のような展開を目指しているのかもしれない。
右上図以下は、とりえず△7二銀として先手の岐路となるのだが、▲4八玉には△2七角から馬をつくり持久戦。△2七角を受けて▲3八金なら△3三角から右下図へ。どちらも手将棋だが、慣れている分だけアドバンテージがあると思う。

横歩取りは活きている@その2

 

横歩取り△2三歩戦法の飛角交換の変化。今回は棋泉の図面作成機能を使用しています。図面番号を振ることができるが、構想をしっかり練らないと全て作り直しになる危険があるwww

第1図で竜を歩損回復を狙うと定跡をしっかり覚えていない方は第2図のようにすぐ▲2七角を打ってしまう。8筋は第3図の▲7七角がいい反撃に見えるかもしれないが△7六飛で▲1一角成ができない。なので第1図では▲7七銀が優先される。3六歩がタダで取られると思うかもしれないが第4図の反撃で△6三角成が受けられない。

横歩取りは活きている@その1の前に知っておかなければならない変化である。

横歩取りは活きている@その1

横歩取りの後手番では△2三歩戦法を多用している。江戸時代からある戦法なのだが、自前の棋譜データベースを調べても5人も使い手がいない激レア戦法となっている。減った原因のひとつに右上図の△2五角に▲3六飛からの飛角交換したあとの指し手が難しいことがある。先手は自陣角を打って竜の進入を防ぎ玉を囲ってチャンスを待つ。後手は玉が囲いにくく飛車が使いにくかったのだが、試行錯誤末、下図の囲いに行き着いた。瞬間玉飛接近ではあるのだが、このあと飛車を△8四飛-△2四飛と活用する。従来は下手に飛車が動くと8二や8三に隙が生じたのだが、玉を囲いつつ隙をなくしている。
実戦投入はまだないものの有効に思うが如何だろうか?

150825-3

横歩取り青野流

2012年から先手番で横歩取りのときは青野流を多用している。青野流の特徴は、左上図の▲5八玉から右の金銀をそのままに右桂を活用するところにある。
私は将棋倶楽部24で集めた棋譜データベースから、この戦法を知り研究していたのだが、指し始めて2年後くらいに「長岡研究ノート相居飛車編」に紹介されているのを知った。
今回紹介するのは「長岡研究ノート相居飛車編」に書かれていない気になる変化。右上図のように先手の飛車を追われると飛車の逃げ場が難しいのである。▲3三飛成か▲3五飛なのだが、▲3三飛成は△6二銀となっていれば有効なのだが、失敗に終わるので▲3五飛の一手。さらに△3四歩とされると▲2五飛には左下図のように後手に横歩2枚を取られそうになり、▲7五飛には右下図のようになる。どちらも形勢は五分五分だと思うのだが、先手は左辺が壁になり右辺に殺到される展開になるのが気になる。
構想力が問われる横歩取りは面白い。

第56期王位戦第3局の横歩取り

王位戦第3局は横歩取り。最近は先手では青野流、後手では横歩取らせ△2三歩戦法を多用し流行に詳しくなかったのだが、左図では▲7七角というのが流行らしい。

左図の局面は10841局中34局▲12勝△22勝。ここから▲7七角への分岐は11局▲5勝△6勝。流行に?を付けたくなるが十傑のみで調べてみると左図は12局▲7七角への分岐は8局。十件は対局者数が少ないことから人による偏りかと思ったのだが、採用者に偏りは感じなかった。

狙いは右図のような先手陣。低く堅く囲う狙いである。今後、一般にも広がる戦法だと思う。

ちなみに王位戦とどこまで同一局面があるのか調べてみると右図の36手目まで一緒でした。

横歩取らせ飛車素抜き戦法

横歩取りの後手の作戦で左上図の△4四角がある。次の△8八角の殺到があるので▲8七歩と受け、△7六飛▲7七歩△7四飛 右上図として、次の△7七角成からの飛車素抜きが受けにくい。結論から言うと飛車を素抜いても先手良しが定跡。詳細は「B級戦法の達人プラス」に書かれている。
データベースを調べていて気になるのが左上図から▲8七歩△8四飛の左下図への変化。今度は飛車の素抜きではなく金銀と飛との2枚換え。上の変化と同じように進むと右下図へ。手番は先手にあるものの感覚的に気持ち悪い。初段までなら十分通用しそうな変化であると思う。

PCソフト「激指」で検証したら左上図では▲9六角、左下図では▲2二歩で先手良さそうと出たw