「データを活かそう」カテゴリーアーカイブ

スマホアプリ 将棋盤-棋譜研究アプリ

150811

お勧めAndroidアプリの紹介
無料中継棋譜観賞用にmomonokiを以前紹介したが
2015年8月11日時点でアップデートが行われておらずmomonokiでは、棋譜でーたべーすの棋譜を鑑賞することができない。
そこで、今回紹介するアプリ「将棋盤-棋譜研究アプリ」を紹介する。アプリ名にひねりはありませんが、棋譜でーたべーすの棋譜が鑑賞できるようです。条件検索も可能で大変便利です。
棋譜の再現時タップする位置が将棋盤の右側が一手進む、左側が一手戻るとなっているのが慣れるまで使い辛さを感じるが棋譜並べには最適なアプリだと思う。

角換わり棒銀は深かった

美馬棒銀の関連棋譜を探していて見つけた将棋から。左上図1手前で▲2六飛が美馬棒銀であるが、そのまま突っ込む変化もあるようだ。右上図の△2七歩で先手が失敗のように思うが、左金を上がっていないので▲8八飛!△2四銀と銀得だが▲5五角の左下図から香車を取り、銀香交換。さらに右下図の▲5六香でなんと後手の角が助からない。棒銀は奥が深い。

過去の投稿:美馬棒銀

第56期王位戦第3局の横歩取り

王位戦第3局は横歩取り。最近は先手では青野流、後手では横歩取らせ△2三歩戦法を多用し流行に詳しくなかったのだが、左図では▲7七角というのが流行らしい。

左図の局面は10841局中34局▲12勝△22勝。ここから▲7七角への分岐は11局▲5勝△6勝。流行に?を付けたくなるが十傑のみで調べてみると左図は12局▲7七角への分岐は8局。十件は対局者数が少ないことから人による偏りかと思ったのだが、採用者に偏りは感じなかった。

狙いは右図のような先手陣。低く堅く囲う狙いである。今後、一般にも広がる戦法だと思う。

ちなみに王位戦とどこまで同一局面があるのか調べてみると右図の36手目まで一緒でした。

初手▲7八飛戦法

2014年の24名人戦で遭遇した将棋より。初手▲7八飛戦法。
2手目の△3二飛には何度か遭遇したが初手からでもあるのかと、飛車先を伸ばして通常の三間飛車かと思っていたら図の局面。
飛車先交換を許しても、角筋を開けたまま石田流の狙いのようだ。実戦は以下△8六歩から歩交換をしたものの戦果は上がらず負け。
同一局面が無いかと探してみたら、2013年以前は2局だけ、今年集めた棋譜では32局。全体の0.36%であるが今年延びる戦法なのかもしれない。
先手は陣形が低いため飛車交換を強要されることもあり居飛車に苦労が多そうある。

2015年度は10841局中26局で採用率0.24%でした。

アマレン285号掲載「データを活かそう」より加筆

150805

棋譜データベース更新@150802

将棋倶楽部24の棋譜を定期的に収集しています
将棋倶楽部24では月に1度棋譜の整理が行われており
古い棋譜の検索ができなくなる
2,3日前に将棋倶楽部24TOPページに予告があり
整理前に収集するようにしている

今回収集した棋譜は1013局で内訳は下のようになっている。
・十傑 258局
・高段者(レーティング2100点以上)755局

これで2015年に収集した棋譜が10841局となった。

棋譜保存方法はタグの「棋泉」「棋譜保存」参照
許可があれば、データベース頒布したいと思うのだがどうだろうか?

3手目▲7五歩 先手石田対策

左図の先手早石田に久々遭遇。
※後手居飛車が自分です

左図から後手からの角交換があり先手石田流が上手く行かないとされており、通常は左図の▲7八飛に変わり▲6六歩がよく指されている。
左図の出現割合は

2014年までの207625局で
205局0.0987% 97-101中断7

2015年収集棋譜 9828局で
7局0.0712% 2-5

左図から数手進んで右図。ここから後手の主要作戦は3つ。※2014年までの棋譜データから
△7三歩 74局 35-36 中断3
△6四歩 15局 5-10
△9二飛 13局 7-6

出現割合の多い△7三歩は意外なことに五分五分
後手居飛車も最善を指しきれずにいい勝負となっているのだろうか?

私のお勧めは△6四歩である。△7三歩の変化では馬の活用が難しく歩損してでも馬を引いた方がいいように思う。
また、将来の△6六歩が好手になりやすいのもいいところだ。

スマホ詰将棋パラダイス

スマホアプリ「スマホ詰将棋パラダイス」
無料アプリで出題数も多く2015/7/30段階で5864問
日々更新されており飽きずに楽しむことができる
解けば解くほど経験値が上がり
難しい問題に挑戦することができる

基本時間無制限で解くことになるが
制限時間のあるタイムトライアルもあり
実戦的な終盤力の向上にも繋がるだろう。

横歩取らせ飛車素抜き戦法

横歩取りの後手の作戦で左上図の△4四角がある。次の△8八角の殺到があるので▲8七歩と受け、△7六飛▲7七歩△7四飛 右上図として、次の△7七角成からの飛車素抜きが受けにくい。結論から言うと飛車を素抜いても先手良しが定跡。詳細は「B級戦法の達人プラス」に書かれている。
データベースを調べていて気になるのが左上図から▲8七歩△8四飛の左下図への変化。今度は飛車の素抜きではなく金銀と飛との2枚換え。上の変化と同じように進むと右下図へ。手番は先手にあるものの感覚的に気持ち悪い。初段までなら十分通用しそうな変化であると思う。

PCソフト「激指」で検証したら左上図では▲9六角、左下図では▲2二歩で先手良さそうと出たw

美馬棒銀の落とし穴

先日紹介した美馬棒銀を意識しすぎて失敗した将棋を紹介。角換わり棒銀対策で一番嫌な変化が、棒銀を繰り出した後に3三の銀を2二に引く銀交換拒否!1五の銀の活用が見込めず組み替えに苦労することになる。そんなこともあり、角換わりでは左図のように△2二銀のまま待機するのも有効な手順となる。飛車先交換できてラッキーと

▲2四歩 △同歩 ▲同飛 △3三角
▲2六飛 △8六歩 右図

右図の△8六歩が厳しく先手の左金、▲7八金の省略を咎めている。
ちなみに▲2六飛に変えて▲3四飛は△2八歩がある。

自分の学習能力の低さから同じ手順を3度も食らっている。もう引っかからないぞorz

嬉野流に初遭遇

先手専用の戦法と思っていたが、後手の嬉野流に遭遇。
経験上、引き角や鳥指し対策と同様中飛車からの速攻5筋交換が有効では無いかと考えているが、塚田スペシャル風に指してみました。ただゆっくりしていると2枚銀で押さえ込まれるため、飛車先交換は相手が飛車先以外の歩を突くのを待ってから決行!右図で1歩得確定。実際に指してみると手作りが難しいことを実感。研究の中でいい手を見つけたい。

手元のデータベースでは初手▲6八銀はあるものの狙いは変則的な中飛車が多く、嬉野流となるものは2014年末くらいから、2015年の出現数は9828局中35局であるが、使い手は少ないようだ。